スタッフブログ

空力の詩人。

カテゴリー ショールームダイアリー
[2019/08/06]
 
暑い日が続いております。

あまりにも暑いので、今日は風を切るイメージからお話ししたいと思います。

クルマの車体に発生する空気抵抗というヤツは

(1/2)×(空気密度)×(前面投影面積)×(係数)×(速度の二乗)

で求められます。ここで言う(係数)は「Cd値」と呼ばれ

車体の空力設計の優劣を比べる判断材料とされることがよくあります。





ジュリアのCd値は0.23と発表されております。

30年前に初代セルシオのCd値が0.29と発表されたとき人々は「ヒョエー!」となったのですが、

2019年におけるセダンの0.23は至って普通の数値になりつつあります。

それは、コンピューター空力解析が進んだ成果でありましょう。

ところがです。実に66年も前にCd値0.23を達成してしまったアルファ ロメオがありました。





アルファ ロメオ B.A.T. 5(1953年)

ベルトーネのショーモデルでして、市販型ではありませんがなかなかちょっと奇抜です。

車名から「バットマンの車」を想像する人がいますが、違いますよ。

これをデザインしたのはフランコ・スカリオーネさんという方で

ボローニャ大学で工学を専攻し流体力学を修めたお人なのであります。

言わば空力のスペシャリストさんですね。

ちなみに、当時のクルマのCd値は0.4を超えるのが普通だったといいますから、

B.A.T. 5がいかに抜きんでていたかが解かります。

さて、そのスカリオーネ氏のデザインで翌年発表されたのが・・・





ジュリエッタ スプリント(1954年)

であります。この50年後に発表された同じベルトーネのアルファGTを見ていると

何とな~くジュリエッタスプリントの面影を見付ける事ができます。

さて、スカリオーネ氏自身は徒歩や電車での移動を好み

私生活は「クルマのひと」という感じではなかったようなのですが、

白いジュリエッタスプリントを購入して運転を辞めるまでずっと乗られていたそうです。





ジュリエッタ スプリント スペチアーレ(1959年)

今日は空気抵抗のお話しから始めましたが、フランコ・スカリオーネが主題です。

このジュリエッタSSは、上述のB.A.T.5のあとB.A.T.7、B.A.T.9と続く

スカリオーネ氏の空力コンセプトが市販型として結実したクルマと言えましょう。

ベルトーネ・デザインの中でも傑作中の傑作であるジュリエッタSSですが、

スカリオーネ氏自身はカロッツェリア・ベルトーネの社員であった訳ではなく

あくまでフリーランスとしてお仕事をされていたそうです。





ティーポ33ストラダーレ(1968年)

寝る子もワメく超マスターピース・・・これもスカリオーネデザインです。

今日画像をあげた中では唯一、ベルトーネ物件ではありません。

そして、今日では4Cの「元ネタ」としても知られる一台です。

そう。スカリオーネが居なかったら4Cはないのです。

4Cだけではありません。スカリオーネがアルファ ロメオのデザインをしていなかったら

今のアルファ ロメオはなかったと断言して良いと思います。





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空力の詩人。

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暑い日が続いております。

あまりにも暑いので、今日は風を切るイメージからお話ししたいと思います。

クルマの車体に発生する空気抵抗というヤツは

(1/2)×(空気密度)×(前面投影面積)×(係数)×(速度の二乗)

で求められます。ここで言う(係数)は「Cd値」と呼ばれ

車体の空力設計の優劣を比べる判断材料とされることがよくあります。





ジュリアのCd値は0.23と発表されております。

30年前に初代セルシオのCd値が0.29と発表されたとき人々は「ヒョエー!」となったのですが、

2019年におけるセダンの0.23は至って普通の数値になりつつあります。

それは、コンピューター空力解析が進んだ成果でありましょう。

ところがです。実に66年も前にCd値0.23を達成してしまったアルファ ロメオがありました。





アルファ ロメオ B.A.T. 5(1953年)

ベルトーネのショーモデルでして、市販型ではありませんがなかなかちょっと奇抜です。

車名から「バットマンの車」を想像する人がいますが、違いますよ。

これをデザインしたのはフランコ・スカリオーネさんという方で

ボローニャ大学で工学を専攻し流体力学を修めたお人なのであります。

言わば空力のスペシャリストさんですね。

ちなみに、当時のクルマのCd値は0.4を超えるのが普通だったといいますから、

B.A.T. 5がいかに抜きんでていたかが解かります。

さて、そのスカリオーネ氏のデザインで翌年発表されたのが・・・





ジュリエッタ スプリント(1954年)

であります。この50年後に発表された同じベルトーネのアルファGTを見ていると

何とな~くジュリエッタスプリントの面影を見付ける事ができます。

さて、スカリオーネ氏自身は徒歩や電車での移動を好み

私生活は「クルマのひと」という感じではなかったようなのですが、

白いジュリエッタスプリントを購入して運転を辞めるまでずっと乗られていたそうです。





ジュリエッタ スプリント スペチアーレ(1959年)

今日は空気抵抗のお話しから始めましたが、フランコ・スカリオーネが主題です。

このジュリエッタSSは、上述のB.A.T.5のあとB.A.T.7、B.A.T.9と続く

スカリオーネ氏の空力コンセプトが市販型として結実したクルマと言えましょう。

ベルトーネ・デザインの中でも傑作中の傑作であるジュリエッタSSですが、

スカリオーネ氏自身はカロッツェリア・ベルトーネの社員であった訳ではなく

あくまでフリーランスとしてお仕事をされていたそうです。





ティーポ33ストラダーレ(1968年)

寝る子もワメく超マスターピース・・・これもスカリオーネデザインです。

今日画像をあげた中では唯一、ベルトーネ物件ではありません。

そして、今日では4Cの「元ネタ」としても知られる一台です。

そう。スカリオーネが居なかったら4Cはないのです。

4Cだけではありません。スカリオーネがアルファ ロメオのデザインをしていなかったら

今のアルファ ロメオはなかったと断言して良いと思います。





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